稲村ケ崎

稲村ヶ崎の特長

都内から簡単にアクセスできて、しかも見応えのあるツーリングスポットは数多くあります。
その中でも特におすすめしたいのが、鎌倉市南西部にある稲村ヶ崎(いなむらがさき)です。

由比ヶ浜と七里ヶ浜のちょうど中間あたりに位置する稲村ヶ崎は、奈良時代には「見越しの崎」と呼ばれていた、由緒のある場所です。
万葉集でも歌われているほか、1333(元弘3)年には新田義貞の鎌倉攻めの際に、黄金作りの太刀を海に投じて波を鎮めたというエピソードも残っています。
龍神の奇跡によって潮が引いたため、鎌倉を攻めるのに成功したと言われています。

このように古くから日本の歴史に登場する稲村ヶ崎は、幕末には台場が置かれ、外国船を監視する役割を果たしていました。
稲村ヶ崎の名前の由来は、形が稲穂に似ていることからつけられたという説もあります。

稲村ヶ崎の見どころ

稲村ヶ崎海岸からは富士山や江ノ島を臨むことができ、豪華な景観が楽しめます。
ここの砂浜は砂が黒っぽいことで有名なのですが、その理由は砂鉄の含有量が多いからです。
黒っぽくキラキラ光る不思議な海岸と、遠くに見える富士山の眺めはまた格別です。
近くには鎌倉海浜公園があり、展望台や史跡などがありますので、ぜひ立ち寄ってみることをおすすめします。

夏に江ノ島で開催される花火も稲村ヶ崎海岸からよく見えるので、花火大会の穴場とも言えます。
「かながわの景勝50選」や「関東の富士見100選」にも選ばれている知られざる景勝地ですが、残念ながら泳ぐことはできないので注意しましょう。

さらに、稲村ヶ崎温泉もライダーたちの間で人気の高い観光スポットです。
海の目の前にある珍しい稲村ヶ崎温泉は、炭酸水素イオンとメタケイ酸の濃度が非常に高いことで有名です。
メタケイ酸は天然の保湿成分なので、美肌を目指す女性ライダーにとっては理想的なツーリングスポットと言えるでしょう。

入浴後時間は9:00〜21:00までで、料金は1,500円、定休日は特にありません。
歴史の要所としての役割を果たしてきた稲村ヶ崎周辺にはライダーおすすめのグルメスポットもたくさんありますので、一度立ち寄って見るのも楽しいと思います。

稲村ヶ崎へのアクセス

稲村ヶ崎にバイクでアクセスするには、環八通りから第三京浜道路〜県道402号のルートをたどるのが便利です。
ちなみに、江ノ電「稲村ヶ崎駅」からも歩いて約7分(500m)と、便利なロケーションにあります。

稲村ヶ崎のすぐ近くには駐車場・駐輪場はありませんので、国道134号沿いの稲村が崎駐車場にバイクを止めてそこから歩いて行くルートが一番おすすめです。
ゴールデンウィークなど連休中は駐車場が大変混雑しますので、混雑状況をチェックしてから行ったほうがいいかもしれません。