学生の街 御茶ノ水

名前の由来

御茶ノ水というネーミングはとても小洒落ておりますが、実は居たってシンプルな場面で付けられたのです。
1596年江戸時代慶長元年の時代に、神田あたりに存在していた高林寺(現在は大火や世界大戦で文京区に移設)に、突然一夜にして境内に水が湧き出たのです。
その水を将軍にお茶用の水として提供するようになり、御茶ノ水という名称がつきました。

学生の街と呼ばれる理由

御茶ノ水界隈は、大学のほか、専門学校や予備校を含めるとなんと100校近く学校が存在するのです。
多くの学校が集まるようになったきっかけは、江戸時代中期の出来事からです。
林羅山がこの御茶ノ水の地に儒学の塾を開いたのでした。

その後に、徳川幕府が昌平坂学問所として発展させていき、明治時代になってからは筑波大学と御茶ノ水女子大の前身にあたる師範学校が建てられたのです。
当時は広大な空き地がたくさんあったので、学校を建てるのに好条件で、学者や先生方も多く住んでいました。

このような歴史があり現在に至るまで、たくさんの学校が集まって来るようになりました。

学生が集まるようになったのがきっかけで、楽器屋さんが増えていき、「楽器の街」としても有名です。
学生のお客を目当てとした中古道具屋さんがあり、戦後にアメリカ兵が帰国をする際に楽器を売却し、その楽器目当てに客が集まりました。
現在20店舗軒を並べており、特に弦楽器とギターの専門店が多いです。

観光スポット、見どころがたくさん

学生の街と呼ばれているだけあり、近代的な建物が目立つ一方で、戦争から逃れた歴史的建造物が数多く残されております。
中でも御茶ノ水のシンボルとも言われているのが、東京復活大聖堂教会です。
こちらは関東大震災で大変な被害に逢いましたが、昭和38年に再建されてレンガ作りの重要文化財として最も古いものとなっております。

外から眺めるだけで充分心が洗われますが、時間が合えば拝観献金300円を支払えば中に入らせてもらうのが可能です。
撮影はできませんが、聖堂内の美しいステンドグラスが見られます。

御茶ノ水にある老舗ホテルといえば、山の上ホテルです。
昔数多くの出版社が集まっており、文豪たちの定宿となっておりました。
とてもレトロな佇まいで、現在も各文豪のファンたちがその雰囲気を感じるために集まってきます。

御茶ノ水の観光スポットして外せないのは聖橋です。
美しいアーチ型の橋は、御茶ノ水のシンボルとして地元の方にはもちろん、観光客から愛されております。
橋のネーミングは、一般懸賞公募からつけられたそうです。

そしてぜひ足を運んで欲しいのはおりがみ会館です。
日本の文化である折り紙に関する、過去・現在・未来を一度に体験できます。
日本人だけでなく、外国人観光客にとても人気で、これを目当てに外国からいらっしゃる方もおられます。
御茶ノ水駅からもとても近く、折り紙体験から紙の購入までできます。