江川海岸

日本の海岸

「一生に一度は見てみたい千葉の絶景」、あるいは、「日本のウユニ湖」または、映画『千と千尋の神隠し』に登場した海中電柱のモデルになっているのが、潮干狩りで有名な千葉県木更津市の江川海岸です。潮干狩りの漁協駐車場の海岸から沖合にかけ、海中に電柱が並んでいるという不思議な光景の場所です。ここでは、江川海岸の魅力と見どころについて紹介します。

江川海岸が大ブレイクしたきっかけ

千葉のディープスポットである江川海岸。このスポットには多くの人は訪れませんが、カメラマンが場所取りをするほどの人気海岸です。その理由は、東京湾という便利な立地にありながら、沖合に向かって電柱が並んでいるという風景を目にできるからです。なぜ海中に電柱があるかというと、もともと、沖合にあさり密猟監視所があり、そこに電気を送るための送電用の電柱が遠浅に建てられたそうです。監視小屋は現在使われておらず、電柱も老朽化のため将来的には撤去されるとのこと。そのため、「今しか見ることのできない景観」としてカメラマンが足しげくやってくる場所になりました。

「日本のウユニ湖」と言われるような現象も

江川海岸の海中電柱にはもう一つの秘密があります。それは、「日本のウユニ湖」という代名詞がつくほどの光景がみられること。ウユニ湖はボリビアの西部にある街です。ウユニ塩原は、広大な塩原。乾季(7月ごろ~10月ごろ)には白い塩の塊がひろがります。雨期になると水が浅くたまり、「天空の鏡」と呼ばれる不思議な光景が演出されるのです。江川海岸も干潮時には、単なる浅瀬の浜に電柱が並んでいるだけですが、塩が満ちてくると、天空の鏡になることもあります。条件としては無風状態の朝夕がシャッターチャンスです。

マナーを守って江川海岸を見学しよう

江川海岸で注意したいことは、電柱の並ぶ海岸部は立入禁止になっていること。地元の漁協によると、「マナーを守れないようなら、早めの電柱撤去も検討せざるを得ない」と声明を出しています。江川海岸から伸びる電柱横には、かなり深い水路がほられており、ここに落ちると溺れる危険があります。くれぐれも立入禁止エリアに侵入しないようにしましょう。ちなみに晴天が予想される土日は、カメラマンたちの過熱した場所取りもある江川海岸に比べて少しのんびりとできるのが隣にある久津間海岸です。こちらにも海中電柱があり、江川海岸の人気に隠れて穴場的な存在になっています。