バイクのハンドサインを覚えておこう

ハンドサインの基本は3種類

ハンドサインとはライダーにとっての手信号で、手の動作だけで現在の自分の状況を他のライダーに伝えることができます。
これはいざというときのために非常に役立つ合図となるだけでなく、ライダー同士のコミュニケーションの手段としても役立ちます。
とくにマスツーリングの際には欠かせない手段とも言えるでしょう。

そんなライダーのハンドサインですが、まず基本となるのは3種類です。
「ハンドサインを覚えたいけどたくさんあって大変そう」という方はまずこの3つを身につけましょう。

まず右折・左折の2種類で、基本的に自転車と同様に左折する際には左腕を水平に伸ばします。
誰が見ても「あ、この人は次のカーブで曲がるんだな」と理解できるわけです。
一方、右折する場合には左腕を垂直に曲げた状態で持ち上げます。

ポイントとなるのは、ハンドサインそのものよりもタイミングでしょう。
自転車と比較してスピードが出ている状態ですから、直前になってハンドサインを出しても後方にいるライダーやドライバーはとっさに対応できないかもしれません。
そのため、カーブの30メートルくらいの手前、あるいは進路を変更する3秒ほど前にサインを出すのが原則です。
直前まで出し惜しみしないように注意しましょう。

そして3つ目は停止で、これは左腕を斜め下に向けて伸ばします。
これもやはりタイミングが重要で直前になって合図を出しても後方のライダー・ドライバーは対応できませんから、停止することになったらできるだけ早めに出しておくことが重要です。
この3種類のハンドサインは、事故を防ぐうえでも真っ先に覚えておきたいものです。

マスツーリングで役立つハンドサイン

マスツーリングでは、とくにライダー同士のコミュニケーションが重要になります。
ハンドサインでコミュニケーションが取れるようになると、マスツーリングの楽しみが大幅にアップします。

まず知っておきたいのが、相手のハンドサインを理解・了解したことを示すサインです。
「OK、あなたの言いたいことは伝わったよ」とサインで伝えるわけです。
このサインに関してはとくに決まったルールはなく、OKサインや親指を立てるなどひと目で見てわかるサインが一般的に使用されます。

そのうえで役立つハンドサインとして、まず休憩を提案するサインがあります。
コンビニやパーキング、SAなどの看板があったときにそれを指差すと「ちょっと休憩しないか」というハンドサインになります。
それからガソリンタンクを指差すか、手で軽く叩く素振りをすると給油を提案するサインになります。
ロングツーリングともなると給油のタイミングが重要になってきますから、しっかりと覚えておきましょう。

そのほかでは下腹部を手のひらで抑えると「トイレに行きたい」、右手を下ろして何かモノを投げる素振りを見せると「先に行ってくれ」、左手を下ろして手のひらを下に向けた状態で上下させると「スピードを落とせ」となります。
それほど難しくないので、これらもぜひ使いこなしてみましょう。